アクチャラル工場では、ルノーメガーヌの車体、塗装、組み立て、およびKarsan製品(Jest、Atak、ATA)の組み立てと塗装作業を担っています。
メガーヌ向け車両形状の鉄板パーツが用意され、その後、電気抵抗溶接(ERW)で接合されます。幾何形状に作られた車体に開口部を装着すると製造は完了です。
組み立てられた各車体は、カタフォレシス、マスチック、プライマー、トップコート、クリアコートといった工程で塗装されていきます。
塗装済みの車体は、トリム、機器の取り付け、仕上げ加工を経て組み立ては完了です。その後、電気検査、ホイールバランス、ブレーキテストを実施します。それから防水処理と走行テストを終えると、車両の納品準備は完了です。
しかし、Karsan製品の場合、少し異なる手順をとっています。車体工場で製造された車体外板は、塗装工場で表面を洗浄した後、エポキシプライマーが塗布され、最後にトップコートが塗布されます。さらに、プロファイルの内側は、特殊なノズルを使用して水溶性防錆ワックスでコーティングされます。
塗装済みの車体は、シンプルな生産原則に従った柔軟な組み立てラインを通過します。これにより、異なる特性の車両を同じラインで製造することができます。最後に、すべての機能がテストされ通過すると、お客様に車両を納品する準備は完了になります。
ルノーメガーヌの車体は溶接部門で製造されています。 車体工場では40台のロボットが稼働し、スポット溶接技術を用いて車体を製造しています。
各担当ユニットは、点検計画に従い、すべての製造工程パラメーター(電流、圧力、タイミング、冷却システム)、工程手順書、工場設備を点検・監視しています。 溶接工場で製造されたすべての製品は、特定の間隔で破壊検査と非破壊検査を受け、スポット溶接の検査が実施されます。製造された車体の寸法精度については、品質計画で指定された間隔で3D測定装置を使用して測定されます。車体の製造が完了すると、車体は品質管理検査を経て、塗装部門に送られます。
溶接部門から運ばれてきた車両の鉄板ボディと必要なスペアパーツは、機能工程と外観工程という、塗装製造ユニットにおける2つの基本工程へと進みます。
機能工程
車体を錆から守るために、すべてのパーツを全自動システムにより、リン酸塩とカタフォレシスに浸した後、ベーキングします。その後、車体は次の工程であるマスチックとアンダーコートに送られます。マスチックは鉄板の接合部に塗布されます。車両を防水し、鉄板の接合部を錆から守ります。路面からの衝撃から車両本体を守り、路面からのノイズを低減させるために、車両下部にはPVCコーティングが施されます。内部の床部には吸音性アスファルトプレートが敷かれ、オーブンで焼き付けます。
車両にはプライマー塗装が施され、その後、オーブンで焼き付けます。そうすることで、路面からの石の衝撃から内外装全体を守り、防錆性を高め、トップコート塗装のために表面を滑らかにすることができます。
外観工程
メインライセンサーによってテスト・承認された色に従い、トップコート塗料で塗装されベーキングされた車両は、品質管理ステーションに送られます。これとは別に、製造品質がメインライセンサーの基準に則っていることは、各ラインの出口にいる品質管理オペレーターと塗装部門の監督者が保証します。塗装が完了し、品質管理に合格した車両は、塗装済み車両保管エリアに運ばれ、組み立て製造ユニットに送られます。
KarsanブランドのJest、Atak、ATAのミニバスおよびバスは、ルノーメガーヌ乗用車と同じく、組み立て部門で組み立てられます。
塗装工場で塗装された車体は、組み立て工場でネジ締め、液体やガスによるやすりがけ、接着、取り付け作業を経て、最終的に完成車となります。 これらの技術を駆使するために、さまざまな種類の機器が使われています。たとえば、ネジ締めに使用される機器が問題なく作動するよう、機器の信頼性を自己測定システムで毎日点検し、適正測定・計算・分析を毎年実施しています。これに加えて、すべての工程パラメーター(トルク値、空気圧、真空値、温度、寸法など)といった点検計画に順守しているかについても監視しています。すべての安全項目は記録され、タグ付けされ、監視されます。ラインの工程品質オペレーターは、目視と、ハンマーダイナミックトルク測定(振動)法によって、これらの項目をすべて点検しています。 その後、車両は品質ユニットに送られ、その他の機能がすべてテストされます。それによって、車両は完璧な状態でお客様のもとにお届けすることができます。
品質方針に示された目標に則って、用意された品質計画に従って、すべての機能および外観品質要件に対する適合性点検が実施されます。
現場の品質システムが求める項目は以下のとおりです。 *不良品は次の工程に送られません。 *関連工場から供給される部品や材料に始まり、お客様への納品に至るまで、本システムの要求項目はすべて保証されています。 *組み立て製造ラインでの作業が完了すると、車両は最終検査へとうつります。ここでは、車両に施された作業の正確性を、世界的に認められた基準と照らし合わせて点検することで、製品品質を保証します。すべての車両は、工場敷地内に特別に用意されたコースで2.8kmの走行テストを実施します。このテストコースには道路のさまざまな条件が再現されています。組み立てラインから届いた各車両は、ブレーキトンネル、でこぼこ道、段差、小石や大石のある道路を走る特別なテストを受けます。